行政書士の佐藤 昭一です。行政書士としてのお話しから離れてしまいますが、前職の時に少しだけ関わったことがある、部活動の地域移行についてお話ししたいと思います。以下のとおり私が理解できていることをお示しします。
①部活動の地域移行とはどういった内容でしょうか?
学校が主体になって行ってきた部活動の指導を、地域に移行して地域クラブ活動として運営することとされています。
②移行する目的はどういったことでしょうか?
少子化対策と教員の働き方改革の取り組みを踏まえて、生徒のスポーツ・文化芸術活動への取り組むことができる機会を確保することを目的としています。
③移行する方法についてはどういったやり方が考えられますか?
地域で活動しているクラブや団体、体育・スポーツ協会などが主体となって行う方法が考えられます。スポーツ少年団や地域総合型スポーツクラブも移行する受け皿として想定していると思われます。
④移行対象は?
移行の対象は、公立中学校の運動部、休日部活動が優先されます。
⑤地域移行の推進期間はどのくらいになりますか?
2023年度から2025年度を改革推進期間として地域の実情に応じて可能な限り(ここがポイント‼️)早期の実現を目指すとしています。
⑥移行のメリット・デメリットについて
【メリット】
・人数が足りずに実施出来なかった部活動ができるようになる。
・競技を熟知した指導者による指導によって技術の向上が期待できる。
・教員の業務の負担が軽減される。
【デメリット】
・適任とされる指導者の確保と活動場所の確保が難しい。
・活動費や送迎などの保護者の負担が増える。
・指導者の指導の過熱化が懸念される。
最後に、部活動の地域移行について、私個人の私見を述べさせていただくと賛成の立場です。昨今の中学校部活を取り巻く環境を考えた場合には、こうした取り組みはいずれ必要となると考えます。現状は、地域によって取り組みの進行状況に差がありますし、なかなか一筋縄にはいかないと思います。自治体・学校・スポーツ団体・地域住民が一体となって上手く意見調整しながら地域の実情に即したやり方で進んでいくことを望んでいます。